What Is Your Name? 


「ブライト、ブライト」
「……ファイン?どうかした?プリンセスミルロか、それともタネタネプリンセスたちに用事かい?」
「ううん、今日はブライトに用事。あのね、今日授業で習ったんだけどね」
「うん」
「……えへへ〜」
「ずいぶん機嫌が良さそうだね。そんなに楽しい授業だった?」
「楽しいっていうか、嬉しい、かな。ね、ブライトはあたしの名前、どういう意味か知ってる?」
「ファインの……晴れ、じゃなかった?」
「そうだよ。“a fine day”でね、とても晴れた日、って意味なんだ!」
「知ってるよ。ファインによく似合ってて、いい名前だと思ってたから」
「ありがと!あたしも大好きなんだ、この名前。それでそれでね、“a bright day”はどういう意味かわかる?」
「僕の名前?そっちは知らないかな。どういう意味があるんだい?」
「……あのね、すごく天気のいい日、っていう意味なんだって。あたしと一緒!」
「…………そうだね、一緒だね」
「いっしょ、いっしょ。えへへ、嬉しいね」
「うん……」
「……あれ、どしたの?ブライト、顔がまっかだよ」



君と名前の持つ意味が一緒だという小さな喜びもあるけれど、それよりも何よりも、
一緒だ一緒だと手を叩いて喜ぶ君の姿が可愛過ぎて、どうしよう。









「悪い。レインの綴りって、どうだった?」
「あー、覚えてくれてないの?こうよ、こう」
「……“rein”?雨、じゃないんだな」
「よく云われるわ。晴れと雨でワンセットにしたのか、って」
「いいんじゃないか?“rein”でもあながち間違ってなさそうだ」
「なんでよ」
「“手綱”。いつもファインの手綱を引いてるんだから、ぴったりだろ」
「……それって、私がいつもファインを引きずり回してるほうの意味に聞こえるんだけど」
「さあ?」
「んもう!いつもいっつも一言よけいなんだから」
「……悪くないと思うけどな。響きもいいし」
「…………私の、なまえ?」
「ああ。少なくとも、俺は」
「――――」



そういう不意打ちって、卑怯だと思わないのかしら。
いつもはどんなにうるさく言ったって名前もめったに呼んでくれないくせに、
たまにこういうことをするのは、ずるい。




いつものごとくファインの無意識の言動にやられているブライトと、
珍しくシェイドの無意識の言動にやられているレイン。



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