ハロウィーン企画、うそ乙女ゲー仕様お祭りテキストです。
しかし肝心のうそ乙女ゲー仕様部分はまだ上がってません(…)。
分岐直前までの暫定アップですが、それでもよろしければ
ずずいっと下へスクロールをば。
南瓜の提灯、ジャックオーランタンが踊る日を知ってる? 墓場の底で眠っているはずの怪物たちが踊り出す日を知ってる? ベッドに潜ってなんていられない、子供たちがお菓子に埋もれてしまうお祭りをあなたは知ってる? 何も怖いことなんてないよ、だって今日はパーティーだもの。 明日は万聖節、それなら今宵は前夜祭。 聖人を称え収穫を祝い全てを祭れ、子供も大人も夜の住人も皆踊れ。 「ファイン、お化粧は?」 「時間ないからいいよぅ!それよりレイン、箒ってどこにしまったっけ?」 「それじゃ、仮装じゃなくてただの試着になっちゃうじゃない。……箒、箒……あ! 天使たちのベッドの横!」 「あったぁ!みてみて、いいかんじ〜!魔女っぽい?魔女っぽい?」 「ああもうファインったら、帽子も忘れてるわ!」 「……ってレインこそ、それいつもの帽子だよ〜!」 いつものように騒がしい朝、いつものように騒々しいふたごの姉妹。 いつもならば朝食を片付けて走り出さなければならない時間だけれど、今日は特別。 何故って、今日は。 今日ばかりは天使たちの母親代わりもお休みだ。 その天使たちは一足先に騒がしい校内を飛び回っているはずで、いや、もしかしたら巨大な南瓜に 埋もれてご満悦な頃合いかもしれない。 お揃いの黒衣に身を包み、とんがり帽子を頭に乗せて、忘れちゃいけない箒もしっかり持った。 箒とは反対の手に籠をぶら下げて、にっこり笑う。 ちなみにファインはこの時、レインはやっぱり何を着ても似合うなあ、なんて思っていたし、 レインのほうは、私の妹はやっぱり世界一かわいい、なんて思っていたりして。 準備万端に頷いて、赤い髪の妹姫は右手で扉の取っ手を掴み、青い髪の姉姫は左手で扉を押した。 扉の向こう、女子寮からしてそこはもうお祭り一色。 「Happy Halloween!」 |
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